富本銭

富本銭

(ふほん-せん)


富本銭(ふほんせん)は天武天皇の時代に鋳造された貨幣である。

「富本」とは、中国の故事「富民之本、在於食貨(民を富ませる基本は、食と貨幣にある)」から来ていると考えられている。


飛鳥池遺跡?の発見で一躍有名に

富本銭が初めて出土したのは、1969年平城京跡であった。その後、藤原京?跡などでも見つかるが、総数たった5点。

恐らく「厭勝銭(ようしょうせん=まじない用)」として使われていた貨幣だろうという見方が強かった。


しかし1999年、飛鳥池遺跡?から303点もの大量の富本銭(大半が未完成品)が出土。富本銭の用途が「厭勝銭」であるという推測は一気に覆された。

それまで「日本最古の貨幣」とされていた和同開珎よりも精製年代を遡る可能性が高く、『日本書紀』の記述などから、天武天皇期の683年から鋳造され始めた硬貨ではないかと考えられている。

しかし、流通規模などは未だに不明確なことなどから、実際に貨幣として使用されていたかどうかに疑問を投げかける説もある。

以上のことから、現在のところは「富本銭最古の貨幣」「和同開珎最古の流通貨幣」という認識がなされている。

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